海外の主なドローンメーカーとメーカーごとのおすすめ機体一覧

もくじ

  1. はじめに
  2. 海外産ドローンメーカー
    1. DJI(中国)
    2. Yuneec(中国)
    3. Intel(アメリカ)
    4. Autel Robotics(アメリカ)
    5. Parrot(フランス)
    6. HolyStone(中国)
    7. Skydio(アメリカ)
  3. まとめ

 

1. はじめに

ドローン業界では圧倒的シェアを誇る中国のDJI社以外にも国内外含めて多くのドローンの開発やそれに付随するシステム開発を行っている会社があります。

ドローンの技術力は国内よりも海外の方が上回っています。特にDJI社製のドローンは跳びぬけていると思います。

この記事では、海外製のドローンを開発している海外のメーカーを紹介していきたいと思います。

 

2. 海外産ドローンメーカー

 

2-1. DJI(中国)

DJIは2006年に創業されました。現在では、世界のドローン販売の実に70%以上のシェアを誇る巨大メーカー。本社は中国の深センにあり、民生用ドローンの(マルチコプター)およびその関連機器の製造メーカーです。DJIが世界的に認知されるようになったきっかけがPhantomシリーズというドローンで、雑誌やメディアなどでよく目にするドローンはphantomシリーズであることが多いです。今では、もしかしたらMavicシリーズの方が認知されているかもしれませんね。世界で1番のメーカーと呼ばれる所以はシェア数だけでなく、価格・性能・操縦のしやすさ、どれをとっても1番となることから他のメーカーの追随を許さない地位を築き上げていると考えられます。

また、農業用ドローンだったり、業務用ドローンであったりと一般的に趣味で飛ばす人向けだけでなく、社会のニーズにあったドローンが研究開発されています。

一般向けの高額な機体になると、
・最大46分の飛行時間
・15kmの映像伝送範囲
・DJI セルラー伝送ドングルを使用することによる4G伝送
・死角なしの全方向障害物検知
・4/3インチCMOS Hasselbladカメラ
・28倍ハイブリッドズーム
・アドバンストRTH
・APAS 5.0
・プロレベルの映像制作に応える性能:5.1K 動画撮影、DCI 4K/120fps、10-bit D-Logカラープロファイル

このようにすべてにおいて高水準のスペックを誇っています。
また、ジンバルの高性能さがDJIの特徴の一つでもあり、プロから初心者まで幅広い方達が使用しやすいため、世界シェアNo1であり続けることができるのだと思います。

2022年10月時の最新の一般向けのドローンは「DJI Mini 3 Pro」になります。

上記で説明した「Mavic 3」と比べると値段の差もあるためスペックを見ると見劣りはするものの新たな機能が追加されたりとハイスペックな仕上がりになっています。
・最大47分の飛行時間
・3方向障害物検知
・1/1.3インチCMOS
・28倍ハイブリッドズーム
・APAS 5.0
・4K 動画撮影
・新搭載の縦向き撮影:画角編集をせずともスマホの縦向きのままで動画を撮影して投稿できます。

DJI: https://www.dji.com/jp

 

2-2. Yuneec(中国)

「Yuneec(ユニーク)」社は、元々航空機製造メーカーとして有名でしたが、2015年にインテルから6000万ドル(日本円で70億円)以上の出資を受け、ドローン市場に参入しました。

Yuneec社のドローンの特徴はプロペラが6枚であることでしょうか。プロペラが6枚の航空機はヘキサコプターと呼ばれ、プロペラの数が多いほど安定した飛行が可能といわれています。

画像の機体名は「TPHOON Q500 4K」といい、画像だけを見ると大きく見えますが、DJIのPhantomシリーズより一回り大きいぐらいですね。

また、この機体は4K空撮とジンバルを取り外して手持ちカメラに出来るのが特徴です。
特徴をまとめると以下の通りですね。

  • 4K映像が撮れて15万円前後
  • 本格的なハードケース付き
  • 下のカメラを取り外して、専用の持ち手に装着すれば手ぶれ補正4kカメラとして利用可能
  • 機体とプロポが、Phantomシリーズと比べると男性的なデザイン
  • プロポに6.4inchモニターが内蔵されているため、別途タブレットやスマートフォンを装着する必要がない
  • 人を追いかける「Watch Me」機能搭載

別途タブレットやスマートフォンを購入する必要がないところとドローン飛ばしていない時でもカメラ単体で利用できるところなどお得感もあります。

ただ一点、YUNEECのドローンで注意しなければいけないのが、DJIやParrotのドローンとは違い、日本で発売されている機種でもFPV画像の伝送に 5.8Ghz帯を使用していること。そのため、日本国内で使用するにはアマチュア無線4級等の免許が必要で、なおかつ無線局の開設手続きが必要になります。そのため、日本においては初心者や中級者というよりは上級者向けドローンと言っても良いかと思います。

Yuneec: https://us.yuneec.com/

 

2-3. Intel(アメリカ)

Intelのドローンは日本人にとってもしかしたらDJIより馴染みのあるドローンメーカーかもしれない。
なぜなら、2020年の東京オリンピックの開会式にて行われたドローンショーで使われた1824台のドローンはIntelが提供したものだからです。
多くの方が見ていたのではないでしょうか。

Intelは、世界最大手のアメリカの半導体メーカーで、パソコン向けCPU市場で「ペンティアム」「セレロン」「Core 2」「Corei」などのブランドを展開し、圧倒的なシェアを持っています。

そんな世界最大手のアメリカの半導体メーカーが開発したドローンは、特にソフトウェアが優れていると思います。

2020年の東京オリンピックの開会式にて行われたドローンショーで使われたドローンは、Shooting Starといい重さ330グラム、ローターの直径が15センチの小型クアッドコプター。LEDライトの組み合わせで40億以上の色の光を表現でき、1台のPCで数千台のドローン群全体をコントロールします。

Intelはドローンによるライトショーをパッケージで請け負っており、例えば200台のCLASSIC DRONEによるショーであれば価格は9万9000ドル(約1100万円)となかなかのお値段のため個人では難しいですが、催しでの宣伝で導入を考える企業が今後出てくるのではないでしょうか。

東京オリンピック開会式で大活躍したドローン、裏方インテルに裏側を聞いてみた | マイナビニュース

Intel: https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/drones/falcon-8-drone-brief.html

 

2-4. Autel Robotics(アメリカ)

Autel Roboticsの創業者で董事長の李紅京氏は2004年、自動車の各種機能を診断するシステムや自動車部品の開発と販売を手掛ける「深圳市道通科技(Autel Intelligent Technology)」(以下、Autel )を設立した。Autel Roboticsは2014年当時、Autelの子会社として設立され、ハイエンド市場向けの製品を手掛けていた。

Autel Roboticsでオススメのドローンは、「EVO Ⅱ」シリーズでしょう。
「EVO II」シリーズは、折りたたみ式で用途に合わせて変更出来る最高8Kの高性能カメラを搭載し、常時、高精度な全方位障害物センサーが働き飛行を安定させ、最大風速抵抗はレベル8で安定したホバリング性能で、最大飛行時間(無風)は 40分(EVO II Dual 640/640T 最大38分)になります。

「EVO II」は、1/2インチCMOSセンサーと、f値1.8のレンズを搭載。最大8K/7,680×4,320ドットの動画撮影ができる。ズーム倍率は1~8倍(4倍ロスレス)。静止画は48MPで撮影可能。

「EVO II Pro」は、最高ISO感度12,800のソニー製1インチCMOSセンサーを搭載したモデル。動画は最大6K/5,472×3,076ドットまでしか撮影できないが、より広いダイナミックレンジを持ち、ノイズにも強く、低照度下でも印象的な写真を撮影できるとのこと。レンズの絞り値はF2.8-11、静止画の解像度は20MP。

「EVO II Dual」は、「EVO II Dual」は可視光カメラに加え、米FLIR Systems製の赤外線カメラを搭載するモデル。最大640×512ドットの赤外線画像を撮影できる。1/2インチCMOSセンサーと、f値1.8のレンズを搭載し、最大8K/7,680×4,320ドットの動画が撮影可能。

「EVO II」シリーズはその人のニーズに合わせて購入を考えることが良いと思う。

28分钟-1119.png

Autel Robotics: https://www.autelrobotics.com/

 

2-5. Parrot(フランス)

フランスのドローンメーカー「Parrot」とは、初めて商用ドローンを発表した会社です。無人航空機「ドローン」はもともとは軍事利用を目的に第二次世界大戦中から実用化を目指して開発がすすめられてきました。1995年になると軍事用ドローン「RQ-1 プレデター」が登場し、世界中で話題となりました。これがドローンの歴史の始まりです。そして時を経て、2010年にiPhoneやiPadにアプリをダウンロードして操縦する機能を搭載した一般向けドローン「AR.Drone」をParrot社が発売。その後も、初心者向けでお手頃価格の「Mambo FPV」、レースでも使用されている「Bobop 2」、4K撮影が可能な最新モデル「ANAFI」など多彩なラインナップを展開し、世界の3大ドローンメーカーの1つとして人気を博しています。

ParrotのANAFIシリーズは、なんとカメラ角度の可動範囲が真上まで動くという今までにない撮影を行うことができる。

Parrotの最新機体のANAFI Aiスペックは以下の通りです。

・最大飛行時間32分
・重量898g
・センサ1/2″ 48MP CMOS
・4K
・AIR SDKを使用することで自動飛行することができる
・HDR10モードで14EVkのダイナミックレンジ
・6倍のデジタルズーム
・機械式3軸、電子式3軸のハイブリッド6軸
・全方位障害物検知

お値段はそこそこの価格ですがそれに見合う性能ではないでしょうか。

Parrot ANAFI-Ai - KMTドローンサービス

次に紹介するドローンはParrot製のFPVドローンになります。
「Parrot Bebop 2 Power FPV」という名前でDJI社のFPVドローンよりも長い飛行時間を実現しています。

・3軸デジタル画像補正が行われているのでブレくく安定した撮影を行えます。
・クリック一つでフライトアシスタンス機能でプロのような撮影を行えます。
・脅威の30分飛行
・カーボンファイバーとグリラミドの混合素材を使用しているため高耐久性
・なにより真っ黒でかっこいい!

BEBOP 2 POWER FPV PACK [パロットビーバップツーパワーFPVパック]

Parrot: https://www.parrot.com/en

 

2-6. HolyStone(中国)

HolyStone(ホーリーストーン)は2014年に中国の福建省で創業された会社です。
従業員は300人程度で、日本を含め世界各国でドローンの販売をしています。

HolyStoneは小型の空撮用も取り扱っていますが、多くの方がHolyStoneと聞いて思いつくのはトイドローンではないでしょうか。
他のトイドローン を販売しているメーカーと比較すると比較的に安定しているドローンが多い感じがします。

トイドローン(200g未満ただし、2022/6/20から100g未満が対象)であれば航空法の対象で無いので申請が不要だったりする為、多くの方がドローンに触れることが合ったのではないでしょうか。

トイドローンは基本的に飛行時間が短く、カメラ付きでも他のメーカーに比べ映像は綺麗とはいえませんが、初心者の方やドローンを始めたい方にオススメしたいメーカーになります。

Holy Stone(ホーリーストーン)&Holytonドローン一覧 | ドローン with フードデリバリー

HolyStone: https://holystone.co.jp/

 

2-7. Skydio(アメリカ)

創業者たちは2009年マサチューセッツ工科大学(MIT)の大学院で出会いました。彼らはMITで受賞歴のある「自律飛行の研究プログラム」を主導したり、「ドローンの自律飛行の先駆けとなった研究プログラム」の一員です。

卒業後に彼らは、Googleのドローンによる配送プロジェクト「Wing」を手伝ったのち、2014年にSkydioを創業。2018年に自律型ドローンSkydio R1をリリースしました。その後NVIDIAなどから約170億円の資金調達に成功。日本からもNTTドコモ・ベンチャーズが2020年7月に同社への出資を発表しています。

現在、Skydio社はSkydio2、Skydio X2を発表するなど「自律飛行型」のドローンにおいて世界を牽引する存在です。

Skydio社のドローンはSkydio Autonomy™と呼ばれる自律飛行技術が強みです。上下に6つに搭載されたカメラで周囲360°を認識し、その情報をAIが判断に利用し、障害物を自律的に回避します。

skydioの初の海外展開に日本が選ばれており、もしかしたら今後の日本のドローン業界を引っ張っていくのかもしれません。

Skydio: https://www.docomosky.jp/

 

3. まとめ

多くの海外産ドローンメーカーを紹介してきました。まとめていて思ったことは中国とアメリカのメーカーが多いことですね。土地が広大で飛行させやすいという環境がいいのでしょうか。先進国だからという理由かもしれませんが。紹介した企業は今後も世界のドローン業界を引っ張っていくと思います。近い未来にはドローンが飛び交っているのが日常になっていくのではないでしょうか。

また、ドローンの購入を考えている場合は、日本で発売されている機種でも画像の伝送等に 5.8Ghz帯を使用していることがあるため確認してから購入することをオススメします。そのため、日本国内で使用するにはアマチュア無線4級等の免許が必要で、なおかつ無線局の開設手続きが必要になります。知らずに無免許で飛行させてしまうと電波法に抵触し、犯罪になりますのでお気をつけください。

国産メーカーももちろん良いですが、海外メーカーもいい機種があるのでぜひHPなどから見てみてはいかがでしょうか。

本校では、DJIだけですが機材販売を行っております。気になる方はぜひ本校のHPのお問い合わせファームまたはお電話していただけると嬉しく思います。