ドローンビジネスの実例から考える活用法

もくじ

  1. はじめに
  2. ドローン事業
    1. 農業
    2. 物流
    3. 監視・警備
    4. 点検
    5. 検査
    6. 測量
    7. ドローンレース
    8. スポーツ
    9. 広告
    10. 災害救助
    11. 生態調査
    12. スクール
  3. まとめ

 

1. はじめに

ドローンは現在、「空の産業革命」と呼ばれており、ビジネス面での活用がここ最近、国内でも盛んになりつつあります。

では、なぜドローン事業が盛んなのでしょう。それはこれからのビジネス・生活に合っているからです。

日本は現在、少子高齢化社会です。いわば、働き手が少ない現状にあります。ですが、事業を拡大したり、業績を上げようとすると一人一人の負担は増えていくことになります。今は大丈夫かもしれませんが、いつか体調を崩す方が増えてくると思います。

そこで考えるのがいかに負担を減らすのか、人手を使わずに済む方法はないかと思います。そこで期待されているのが、「ドローン」です。

ドローンの大きなメリットは自動航行ができる。また、練習が必要ですが年齢や性別に関わらず誰にでも扱えるということです。

このようにして、これからの少子高齢化社会で、どんな人でも力を発揮できる、それこそがドローンを活用したビジネスなのです。

この記事では、ドローンビジネスの実例を紹介して今後の活用方法をまとめていきたいと思います。

 

2.ドローン事業

2-1. 農業

日本国内では、農業分野でのドローンの使用、いわゆるスマート農業に関連するビジネスに参入する人々は増えてきています。

なぜなら、わたしたちの生活を支える農業ではドローンを活用することによって、その生産量や品質の向上をはかりながら従事者の労働時間や経費の削減ができるということがわかっているからです。

農業は特に人手不足や高齢化の問題に悩まされていることもあり、この先の日本のことを考えてもドローンの導入、スマート農業を開始していくべきではないでしょうか。

農業へのドローンの導入で使用される方法は、農薬散布や水田の地質解析、農作物の生育管理などがあります。

ただ、問題があるとしたら見た目以上に操縦が難しいことでしょうか。特に農薬散布機の操縦は、自動航行より手動操縦の方が時間短縮になるのと、まっすぐ飛ばすにもただ前進するだけでは不十分な場合があるため操縦する為の練習が必要になります。

また、農業ドローンを購入する場合、資格を所有するか、講習を受ける必要があります。

もう一つの問題としては導入するにはコストが掛かることでしょう。しかし、この問題は国や自治体ではスマート農業の補助金支給制度を設けることで、その導入を推進しています。
ですので、導入しやすいのではないでしょうか。

Ny, 農業, ドローン, 植物保護ゼ, 植物保護, 農地, Agras, ゼ

 

2-2. 物流

日本国内では、着実にドローンによる荷物配送を実現すべく、目視できない範囲での飛行や第三者・私有地上空の飛行に関する規制の改訂が進められています。さらに、米Amazonではコスト削減や迅速な配達を目的としたドローン配送サービス「Prime Air」のテスト飛行が完了しています。また、日本国内でも実証実験は進められており、成功例が多く報告されています。

特に最近は、新型コロナウイルスの影響をモロに受けている飲食店にとって、こうしたドローンの配達ができるようになれば、新しい形でのサービス提供を行うことができ、活路となります。人の手を介さないことが、感染症に対する大きな抑止力にもなります。

このように、ドローンに専用のボックスを装着して空路で物品を輸送することは、飲食店のものだけとは限りません。災害地への物資輸送などにも利用できることを鑑みれば、かなり未来の明るいビジネスではないでしょうか。

飛行可能時間の改善や盗難、悪天候時の対応など、向き合っていくべき課題は多そうですが、技術レベルでの実用化は着実に進化している分野です。

 

2-3. 監視・警備

今現在は、一般的に警備員が巡回して建物や施設の監視・警備を行ってしますが、警備員の代わりにドローンを活用した警備業務実施の可能性が期待されています。

ドローンが活用できるようになることで、以下のようなメリットが予想されます。
・人員不足の解消
・人件費の削減
・人が立ち入りにくい場所の警備が可能
・警備員が犯罪に巻き込まれる可能性の軽減

ただし、ドローンの性質上、天候などの影響を受けやすいこと、落下する可能性があることなど、365日必要な警備では非常に困難になります。
また、一番の懸念は人との接触による怪我でしょうか。警備業だけでなく、他のドローン事業においても同じことが言えます。この可能性を軽減・無くすことが出来ればより多くの場面でドローンが活躍すると思います。

最近では、大手警備会社のセコムなどを中心に実証実験が行われており、敷地内に侵入した人や車をレーザーセンサーで捉え、自律飛行で対象に接近、ナンバープレートや顔を最適な方向から撮影するといったもの。また、深夜の警備はもちろん、社内で残業するスタッフを監視して早く帰るように促すなど、幅広い活用方法に期待が集まる状況です。

屋外での実施にはいくつか課題は残りますが、今後技術がさらに発展すれば、多くの場所でドローンによる警備・監視が実施されることでしょう。

2-4. 点検

ここ最近で、1番勢いがあるドローン事業は点検業務ではないでしょうか。

高所など、危険を伴うことが多い点検作業は、ドローンを活用することで、以下のようなメリットがあります。

・安全に点検できる
墜落や転落などの危険性がドローンを活用することで無くすことができます。
又、十二条点検における内容にドローンによる点検が可能であることが明文化されたこともあり今後ドローンがより活用されていくと思います。

・時間を短縮できる
従来の方法ではクレーンを使ったり、足場を組んだりと作業に入るまでの時間が長かったりとするため、ドローンによる点検は大幅な時間短縮が見込めます。

・人員不足の解消
外壁を点検する場合、従来の方法では打診による点検が多いのですが、熟練の技術を持っていないと見抜けない場所があったり、大きな建物では複数人で点検を行ったりと人員不足に悩まされていましたが、ドローンの登場により解消しつつあります。
理由としては操縦技術を身につける必要がありますが、赤外線カメラを搭載しているドローンを使えば、問題箇所を目に見える形に誰でもすることができる為、若手でも活躍することが出来ます。また、点検には操縦者を含め3~4人ほどで点検を行うことが出来ます。

・コスト削減
従来の方法では、足場代や人員代、拘束時間がかかるため、多額のコストが掛かっておりました。しかし、ドローンでは足場要らずで人員も少なく、多くの建物が一日から二日で点検を行うことが出来るのでコストを大幅に削減することが出来ます。

多くの問題を抱えていた点検業務はドローンを活用することで解消しつつありますが、
立地によっては法的な問題でドローンを活用できない場所があったりします。
ですが、ドローンの技術は年々向上しているのでいずれ法が易しくなり、活用する幅が増えていくのではないでしょうか。

2-5. 検査

福島原発で問題となったように原子力発電所では、一度事故が起こると放射能汚染が深刻な問題になります。どこまでの範囲がどの程度まで汚染されているかを実際に測定することは非常に難しい問題があります。難しい原因はその拡大範囲を俯瞰的に調査する必要に加え、実際に人間が計測する場合には被ばくの問題が深刻な課題となるためです。福島原発の場合は、実際に政府がヘリコプターを飛ばし、人間が汚染濃度を測定することでデータ収集を行ったようです。この様な方法は安全の観点で致命的な問題があります。

放射能が人体に及ぼすリスクを考慮し、検査用の器具を積んだドローンによる汚染検査が導入されています。

そもそも人が立ち入りにくい場所ではドローンの目が役立つでしょう。

2-6. 測量

ドローン測量とは、センサやカメラを搭載したドローンを利用して、上空から広範囲の地形を測る技術です。

従来、測量を行う方法として主流だったのは「地上での測量」や「航空機を使った測量」です。しかし、地上での測量は手間がかかるため、大きな範囲を測量するためには長い期間と多くの人員が必要となります。また、有人航空機を使った方法の場合は、短期間で広大な範囲の測量が可能な反面、高額な費用が発生してしまいます。

そこで、近年測量に利用されているのがドローンです。ドローン測量は「地上での測量」と「ドローンによる測量」の中間のような位置づけであり、費用を抑えつつ比較的広範囲な測量を行うことができるのです。

また、ドローン測量は測量したデータを元にして、3Dモデルを比較的容易に作成することができます。ドローンは地形の情報を点群データとして保存しているため、専用ソフトを用いて自動的に解析を行うことができるのです。
従来の地上で測量を行う場合では、測量作業に加えて取得データから必要な図を作成するためにも時間を要していました。しかし、ドローン測量の場合は自動的に必要な図を作成することができるのです。

 

2-7. ドローンレース

最大時速100㎞にも及ぶ速度で飛行することができるドローンを使った競技であるドローンレースは迫力満点。最新技術の盛り込まれたドローンを使っていることもあり、未来感のある新競技です。

一般的なドローンレースの概要としては、ドローンを遠隔で操作しながら、一定のコースを飛行する速度を競うというルールになっています。決められたコースをより速く飛行した方が勝つという、シンプルな内容になっています

ドローンレースは、現在国内外で大会が開催されており、規模の大きなものであれば、賞金が1億円を超えるような大会もあります。もはや、ドローンレーサーが1つの職業として成り立つほど、このドローンレースというものは注目を集めているのです。

このドローンレースでは、一般的に空撮映像などに使われているドローンの2.4GHzという電波帯を使用せず、5.6〜5.8GHzの電波帯の映像通信装置をつけたドローンを使って競技されます。

しかし、5.6〜5.8GHzの電波帯の通信機器を扱うためには、第4級以上のアマチュア無線技士の資格が必要となります。電波を扱うものですので、最低限の資格が必要であることを知っておかなければなりません。

また、FPVゴーグルをつけたFPVレースもありますので、気になる方は挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

2-8. スポーツ

近年のサッカーやラグビーなどフィールドを使うスポーツでは、練習風景を上空から撮影し、これまでにない視点からフォーメーションをチェックすることで、より高度な戦術や技術指導の向上に役立てられています。また選手一人一人にセンサーを付けて、試合中のすべての動きを上空から記録するなど、ドローンからの”新しい視点”は、今後様々なスポーツで進化をもたらしています。
当然のことながらクラブチームの運営スタッフにドローン操縦が可能な人員がいなければこれらの活用は出来ません。今後スポーツチームを運営する上でドローン操縦の技術を習得したスタッフは必須となってくるでしょう。

また、ドローンを活用することで、観戦する側からしても今までになかった視点からの映像を見ることが出来るので、よりスポーツを盛り上げる一役をドローンが担うのではないでしょうか。

2-9.広告

最近では、ドローンが広告塔としての役をこなしている。

ドローンにポスターを貼り付けて飛行させて宣伝する活用方法があります

他にもドローンを使って空を広告メディアとして活用している。数百機もの無人航空機ドローンをコンピューターで制御しながら、機体に搭載したLEDライトにより夜空に光の演出を施す「ドローン・ライトショー」。中にはQRコードを描くことも可能。

空に描くことによって、その場に集めずに自宅など様々な場所から見ることが出来る。コロナ下において、密を避ける素晴らしい宣伝方法だと思います。

又、見栄えがいいことからSNSなどで取り上げられる可能性が高いため、今後日本でもドローンを使った宣伝が活用されていくのではないでしょうか。

2-10. 災害救助

ドローンを導入した救助活動に期待が寄せられています。

一刻も早い救助が必要な場面でも、災害地の状況によってはすぐに人が入り込めないことがあります。ドローンであれば、被害状況の確認、被災者の捜索を空中から行えるため、迅速な災害救助が行えます。

また、森や山での遭難においてもドローンは活躍します。今までですと、活動まで時間のかかるヘリコプターを使って上空から探していましたが、その役割をドローンがこなし、早く出動することが出来るので、待てずに自力で探そうとする方を無くすことも可能ではないでしょうか。

また、ドローンを使って人命救助を手助けしています。救急の電話があるとドローンがAEDを搬送し救急車よりも早く届け、いち早く救命の手助けを行います。日本でも実証実験が行われたことがありますね。

ただ、天候によって飛行するのが困難になり、対応することが出来なくなるので、今後の技術向上に期待しましょう。

2-11. 生態調査

現在地球上には多種多様な動物が存在し、そのいくつかは絶滅の危機に瀕しています。また、絶滅の危機に瀕していなくとも、その生活様式や集団行動が謎に包まれたままの動物も多数存在します。そうした絶滅危惧動物の保護や生態系解明のため、彼らの生息域である自然の森や原野への定期的な調査が行われています。

これらの調査業務の負担を軽減する手段として、ドローンの導入があげられます。

具体的には、対象とする動物の個体の1つ1つに簡単なセンサーを取り付けます。そして、ドローンにセンサーのデータを処理するアプリケーションを付属させることで、センサーとドローンの間で情報をリアルタイムに集めることができます。

これにより、保護が必要な動物の健康状態や観察したい動物の行動等の情報を遠隔にいながら収集することも可能になるため、従来は人間が時間をかけて行っていたこと、あるいは、時間をかけても調査が難しかった生態系のデータ収集が容易となります。また、絶滅に瀕している動物の健康状態を管理し、問題があればその治療をいち早く行うこともできるようになると考えられます。

また、動物の観察だけでなく、人では入り込めない場所でもドローンであれば入ることが出来るので、未知の場所でも危険を犯さずに済むので安全です。

2-12. スクール

最近では、需要の高まりと共にドローン操縦士の人口も徐々に増えており、仕事を獲得するためには自分の知識やスキルを証明する必要が出てきました。そこで、正しい知識やスキルを学べることに加え、民間取得を獲得できる「ドローンスクール」が注目されています。

これまで紹介してきた事業のほとんどでは、スクールを卒業し、資格を取得して働いている方の方が近年では多いのではないでしょうか。

本校も管理団体「DPA」のもと講習団体として、ドローンについての知識やスキルを教えています。生徒さんの中には、趣味で飛ばすために来られる方もいらっしゃいますが、事業拡大のためなどに来られる方々が多くいらっしゃいます。

ドローンパイロットの需要も増えているため、ドローンスクールを活用して効率的に勉強してみてはいかがでしょうか。

3. まとめ

多くのドローン事業を紹介してきましたが、他にも国内ではドローンによる事業が行われています。また、事業を行う為に実証実験を行っている会社もございます。
国産ドローンメーカーでは、ニーズに合わせたドローンを開発研修しておられる会社もございます。ですので、今現在はドローンと関係ないだろうと思える職業もいずれはドローンを使った事業をしていくのではないでしょうか。

本校では、スクールだけでなく、ドローンによる農薬散布代行、ドローンによる外壁点検、機体販売なども行っております。
気になる方は、ぜひお電話もしくはHPのお問い合わせファームからご連絡いただけたらと思います。
WEBからのお問い合わせはこちら