DJI、ファン待望のインスパイア3を発表!!
先日、2023年4月13日に大手ドローンメーカー「DJI」より、「DJI INSPIRE 3(ディージェイアイ インスパイア スリー)」が発表されました。
前作の「DJI INSPIRE 2(ディージェイアイ インスパイア ツー)」の発売より6年半ぶりに新たな「INSPIREシリーズ」が登場しました。
このページでは、「Inspire3」の性能の紹介と前作の「Inspire2」との比較を行います。

Inspire3の特徴
機体デザインが一新されており、折り畳み可能に。持ち運びの際コンパクトであることは大いに助かりますね。
システム面でも、161°超広角FOV ナイトビジョンFPVカメラ、O3 Pro伝送が可能になっており、同クラスのドローンの中でトップレベルの飛行性能を有し、大規模撮影にシームレスに適用できるプロ向けエコシステムに完全対応しています。
Zenmuse X9-8K Airには、フルサイズ イメージセンサーが搭載されており、最大8KのRAW動画を録画できます。また、14+ストップ ダイナミックレンジとデュアルネイティブISOに対応し、より細かなディテールまで捉え、様々な撮影シーンのニーズを満たします。
DJI Inspire 3は、新しいO3 Pro映像伝送システムを採用し、ジンバルカメラとFPVカメラの映像を同時伝送することができます。ジンバルカメラとFPVカメラは、どちらも1080p/60fpsの高解像ライブ映像配信に対応しており、遅延はわずか90 msです。4K/30fpsのUHDライブ映像伝送にも対応し、現場でのモニタリングやライブ配信のニーズを満たします。
飛行機を活用して移動する方に嬉しいのが、DJI Inspire 3 インテリジェントバッテリーの容量は4280 mAhで、電力量は98.8 Whです。大半の航空会社の規則では、電力量が100 Wh以下のバッテリーは機内持ち込み荷物として持ち込むことができます。
RTK測位用に新設計の積層型セラミックアンテナが機体フレームに内蔵され、3種類のGNSS信号(GPS、BeiDou、Galileo)を受信でき、2種類の周波数を使用したcmレベルの測位を実現しています。ネットワークRTK を有効にする、もしくはD-RTK 2 モバイルステーション を設置すると、追加モジュールの取り付けなしで、高精度の測位が可能になります。
Inspire 3には、障害物回避のカスタム機能が新たに搭載され、より優れた飛行安全性とより自由度の高い撮影を両立させています。水平方向、上方、下方の障害物検知は、それぞれ個別で有効/無効にすることができ、様々な撮影シナリオに合わせて、障害物警告範囲を手動で設定できます。
Inspire3と同時にDJI RC Plus用のアクセサリーが登場しました。ストラップとウエストサポートです。他の送信機ではストラップはあったのですが、ストラップの形も一新されており、首にかけていたのが、肩にかけるようになったため負担が軽減されます。また、ウエストサポートが登場したことでずっと送信機を持っていなくてもよくなります。高性能なドローンが登場したのも嬉しいですが、現場で活躍されている方たちにはこのようなアクセサリーが登場したのは嬉しいのではないでしょうか。
また、細かいところに注目していくと収納ケースのロックがダイヤルロックになっています。高額製品ですし、飛行の安全だけでなく防犯面の安全性も向上しているのは、嬉しいですよね。
Inspire3とInspire2の性能比較
Inspire 3 + Zenmuse X9-8K Air | Inspire 2 + Zenmuse X7 | |
イメージセンサー サイズ(ジンバルカメラ) | フルサイズ | Super 35mm |
動画 最大解像度 | 8K/25fps CinemaDNG 8K/75fps Apple ProRes RAW 4K/120fps Apple ProRes RAW |
6K/30fps CinemaDNG 6K/30fps Apple ProRes RAW |
ネイティブISO | デュアルネイティブ ISO 800/4000 | 400(EIモード) |
ダイナミックレンジ | 14+ ストップ | 14+ ストップ |
対応レンズ | レンズマウント交換可能 DL 18/24/35/50 mm F2.8レンズなどに対応 |
レンズマウント交換可能 DL 18/24/35/50 mm F2.8レンズなどに対応 |
タイムコード同期
|
対応 | – |
撮影モード | チルトブースト&360° パン | 360°パン |
チルト撮影角度 | 最大80°(映り込みなし) | 最大40°(映り込みなし) |
イメージセンサー サイズ(カメラ) | 1/1.8インチ | 1/7.5インチ |
DFOV(対角視野) | 161° | 84° |
測位精度 | センチメートルレベル(RTK有効) | メートルレベル(RTK非対応) |
最大下降速度(チルト) | 最大10 m/s |
最大9 m/s
|
上昇速度(垂直) | 最大8 m/s | 最大6 m/s |
下降速度(垂直) | 最大8 m/s | 最大4 m/s |
障害物検知方向 | 6方向(前方、後方、左方、右方、上方、下方) | 3方向(前方、上方、下方) |
映像伝送システム | DJI O3 Pro | DJI Lightbridge 2 |
伝送範囲 | シングル制御:最大15 km (FCC)(日本:8 km) デュアル制御:最大12 km (FCC)(日本:6.4 km) |
最大7 km (FCC)(日本:4 km) |
ライブビュー品質 | FPVカメラ:最大1080p/60fps ジンバルカメラ:最大1080p/60fps、4K/30fps |
FPVカメラ:最大480p/30fps ジンバルカメラ:最大720p/30fps |
伝送遅延 | FPVカメラ:90 ms以下 ジンバルカメラ:90 ms以下 |
ジンバルカメラ:<200 ms |
デュアル制御方式 | デュアル制御用の独立したリンク接続に対応 | 対応 |
送信機 | DJI RC Plus DJI 高輝度遠隔モニター |
DJI Inspire 2 送信機 DJI Cendence |
DJI Ronin 4D ハンドグリップ
|
対応 | – |
DJI 3ch Follow Focus | 対応 | – |
DJI Master Wheels | 対応 | – |
最大飛行時間 | 約28分 | 約23分 |
充電方法 | バッテリー充電ハブは、最大8個のバッテリーをセットできます。 | バッテリー充電ハブは、最大4個のバッテリーをセットできます。 |
充電速度 | 約35分(2個のバッテリーを90%まで充電) | 約90分(2個のバッテリーを完全に充電) |
記録メディア | DJI PROSSD 1TB | DJI Inspire 2 CINESSD |
ストレージ容量 | 1 TB | 120GB、240GB、480GB、960GB |
カードリーダー | カードリーダー必要なし | 別途カードリーダーを購入する必要あり |
飛行経路計画 | Waypoint Pro: リピータブル ルート + 3Dドリー |
Waypoint |
スポットライトモード
|
Spotlight Pro | Spotlight 1.0 |
カスタム可能な障害物検知 |
水平方向、上方、下方の障害物検知は、それぞれ個別で有効/無効にすることができ、様々な撮影シナリオに合わせて、障害物警告範囲を手動で設定できます。
|
– |
プロペラ | 折りたたみ式 | 折りたたみ不可 |
収納設計 | トロリーケース | キャリーケース(内装にウレタンフォーム使用) |
性能が向上していることは発表された時点で分かっていましたが、表にしてみると変更されていない部分が「ジンバルカメラのダイナミックレンジ」のみという大幅な変更が行われています。
Inspire3の価格
DJI Inspire3コンボ:1,769,900円
機体、RC Plus、Zenmuse X9-8K Air ジンバルカメラ、TB51 インテリジェントバッテリー×6、PROSSD 1TB、TB51 インテリジェント バッテリー充電ハブ、Inspire 3 折りたたみ式クイックリリースプロペラ(1組)×3、RC Plus ストラップ、RC Plus ウエスト サポート、Inspire 3 トロリーケース、Zenmuse X9-8K Air ジンバルカメラケース、レンズ キャリーボックス (18/24/35/50mm)、USB-C – USB-C 高速データケーブル、USB-C – USB-A データケーブル、TB51 インテリジェント バッテリー充電ハブ ACケーブル、Inspire 3 ジンバル ラバー ダンパー×2、TB51 インテリジェント バッテリーペアリング用バッテリーステッカー、差し替え式ドライバーが同梱されています。
Inspire3RAWライセンスキー:142,890円
CinemaDNGコーデックとApple ProRes RAWコーデックをサポートし、様々な撮影ニーズや主流の映像制作ワークフローのニーズを満たします。ディテールまで鮮明なクリアな映像を実現します。
DJI DL 18 mm F2.8 ASPHレンズ:160,380円
フルサイズ対応DL 18 mm F2.8 ASPHレンズは、8Kでの空撮用に特別設計され、DLマウントやZenmuse X9-8K Airジンバルカメラに、追加アクセサリーを使わずに、そのまま取り付けられます。18 mm焦点距離のレンズは、広い画角で撮影でき、また、緊張感ある視覚効果を表現することもできます。優れたシャープネスを実現し、色収差が制御されるため、細部まで詳細に、現実に忠実な色合いで8K映像を撮影できます。ハウジング部はカーボンファイバー製モノコック構造で、DJI Inspire 3の非常に高い機動性が求められる撮影でも利用できます。