ドローン国家資格実技試験にむけての練習方法

ドローン国家資格のニ等無人航空機操縦士実地試験に向けての練習方法を紹介します。

まず、ドローン国家資格の実地試験の受験方法は2パターンあります。

一つ目は、試験会場に行き、受験する方法(いわゆる一発試験)

二つ目は、登録講習機関と呼ばれる学校に入学し、講習を受講し、学校で受験する方法

無人航空機の知識や操縦技術に自信がある方は、一発試験に挑戦して頂く方が時間と費用を抑えることができます。
ただし、長年ドローンを飛行させていた方でも難しいと言われるほど難易度が高いです。

理由としては、試験内容は飛行技術だけではないからです。

試験内容は以下の通りです。(二等無人航空機操縦士基本飛行の場合)

1.机上試験

2.口述試験(飛行前)

3.実技試験

4.口述試験(飛行後)

5.口述試験(事故・重大インシデント)

 

内容からわかるように、科目は5つあり飛行させる試験は一つしかありません。
つまり、飛行技術がどれほど優れていても他の知識や行動がおろそかであれば簡単に不合格になります。

試験は5つの試験をすべて通しで行い、持ち点100点から減点方式で採点されます。一回の減点は実技試験より他の試験の方が減点数が高く設定されています。
それだけ間違ってしまえば実際の飛行時重大な事故につながると考えられているのです。

では、どうすればいかに減点されずに試験を終えれるのでしょうか。

練習するのみです!! 

では、どのように練習を行えばいいのでしょうか。

一つは、登録講習機関に入学し、講師から飛行技術だけでなく知識等をしっかり学ぶ方法があります。時間と費用が掛かりますが、比較的合格しやすいと思います。ただし、積極的に勉強するようにしましょう。講師の方から知識や技術を教えてもらえますが、最終的には受験者がいかにできるように努力するかが重要です。少しでも疑問点などがある場合は講師の方に質問するようにしましょう。講師の方が疑問解決を助けてくれます。

もう一つの方法は、自主練習です。試験内容はすでに国土交通省が提示されているのでそれをもとに合格できるよう練習しましょう。または既に合格している友人・知人に教えてもらうのも一つの手だと思います。

では、各試験内容に対しどのような練習を行うべきでしょうか。国土交通省が開示している「二等無⼈航空機操縦士実地試験実施細則回転翼航空機(マルチローター)」を元に解説していきます。

机上試験:飛行計画の作成において留意が必要な事項について、受験者が理解しているかどうかの問題が4問問われます。机上試験の例題は当然ながら出回っていません。ですので、対策方法としては学科試験に合格できるぐらいに勉強しておく必要があります。問われる留意事項の例は以下の通りです。

・航空法等の法令遵守

・安全確保措置

・機体の仕様、限界事項

・自動飛行機能の設定(自動飛行する経路、危機回避機能の設定等)

上記の四つの項目を中心に勉強し、飛行計画において気を付ける点、飛ばせるまたは飛ばせない条件下など飛行する際に想定できることを考えましょう。

 

口述試験(飛行前点検):飛行前の点検を適切に行うことができるかどうかが問われます。点検と聞いて多くの方はドローンの点検だけだと思ったのではないでしょうか。ドローン自体の点検も必要不可欠ではありますが、飛行させる環境や操縦者自身の点検も必要不可欠です。飛行前点検は飛行させる直前に行う点検です。この時点での何かしらの不具合等の見落としが飛行中のアクシデントや事故につながりやすいため、点検方法の不備や誤りがあった際の減点数が大きく設定されています。

おそらくですが、多くのオペレーターの方たちはそこまで厳しく点検してから飛行させていないのではないでしょうか。私もその一人でした。点検自体は以前から飛行毎に行っていましたが、声に出しながらなったことはありませんでした。実際に声に出しながら点検を行うと点検漏れが出てしまいました。理由としては、これまでの経験によって体が覚えているのですが、声に出すと慣れていない所為で抜けてしまっているのだと思います。
ですので、周りに聞かれるのが恥ずかしいかもしれませんが、声に出して行う練習をしましょう。本校の講習又は試験でも点検漏れをされる方が多いです。はじめは細則などを見ながら行い、徐々に何も見ないでもできるぐらいまで昇華させましょう。

 

実技試験:いかに的確かつ安全に飛行できるかが問われます。飛行科目は基本飛行においては3科目あり、そのうち一つはGNSSをOFFにした状態での飛行が求められます。
飛行する際に気を付けたいポイントは以下の通りです。

・飛行及び移動前の周囲の確認

・試験員の指示が出てから行動すること

・飛行中の急激な加減速、機首方向の誤り、ふらつき等がなく飛行経路を円滑に飛行させること

上記の点に気を付けながら時間制限内に飛行を行いましょう。また、細則には減点適用基準の一覧があるのでどのようなことをしたら減点又は不合格になってしますのかを確認しておきましょう。

 

口述試験(飛行後点検):飛行後にドローンの点検と飛行記録に実施した飛行の記録を記載します。ドローンの点検は飛行後も必ず行いましょう。飛行後にも行うことで、仮に異常があった場合、今回の飛行で異常になったのか、それとも次回の飛行までの保管方法等で問題があったのかの判断をすることができるので対策の立てようがあります。

飛行記録はつけている人が少ないと思います。これを機に付ける癖を身に着けてはいかがでしょうか。
記載方法にルールがあり、一行一飛行毎の記載が必要です。一飛行とは飛行させてからバッテリーを交換するまでを指します。つまり、2時間ほど飛行させていてバッテリーを2回交換したとしたら3行分(使用したバッテリーの数)記載する必要があります。

 

口述試験(事故・重大インシデント):事故、重大インシデント発生時の報告と対応について問われます。
ドローン事故のイラスト

 

重大インシデントとは、「航空事故が発生するおそれがあると認められる事態」のことは指しており、車の免許を持っている人にわかりやすく言うと「ヒヤリハット」ですね。

対策方法は、机上試験と同じになるのですが教則を元に勉強しておくことです。

 

いかがでしょうか。思っているより難しいと感じた方が多いのではないでしょうか。

最後に

ドローンの無料写真
ドローンの国家資格ができた背景は、本命はレベル4飛行の実現ではあると思うのですが、根本は日本に住んでいる皆さんが突如上空をドローンが飛んでいても安心してくれるためだと私は思います。操縦者の皆様には試験及び講習を通じてドローンの危険性やどうすれば安全に飛行させることができるのかを改めて学んで頂けたらと思います。

ドローンを操縦するにあたって車の免許のように必須ではないドローンの国家資格ではありますが、ドローン業界だけでなく社会が発展するにはドローンの活用及び日本に住んでおられる方たちのドローンに対しての認識を改めて頂くことが重要になります。そのためにも、まず現操縦者の皆様ドローン国家資格取得を検討していただけましたら幸いです。

おそらく、このブログを読んで試験内容と練習方法は大体わかっていただけたと思います。それでも実際試験がどのよう流れで行われるか分からず不安と思う方もおられると思います。その場合は一発しけではなく、スクールで講習を受講することをお勧めします。自動車学校と同じで、合格できるかどうかはその人次第ではありますが、合格に向けてしっかりと教えさせていただきます。

本校は、国家資格の講習はもちろん、ドローンに関する業務の請負もしております。もし、ドローンに興味があったり、ドローンを業務に活用できないだろうかなど悩んでおりましたら、ぜひ一度本校の無料説明会にお越しください。ドローンのことを詳しく解説します。