ドローンで事故を起こしてしまったときの対処法を紹介!!

ドローンを活用する上で常にリスクとして付きまとうのが事故や墜落といった危険なです。

ドローン使用者側の安全管理措置もちろん、ドローンには様々なフェイルセーフ(機械やシステムが異常状態に陥った場合でも、安全な状態に自動的に切り替わる機能や仕組みのこと)機能が備わったものもありますが、人間の誤認や操作ミスというのは完全になくすことは難しい上に、やはり壊れない保証はありません。

ドローンで事故が発生した場合、ドローン自体の破損はもちろん、物への損害も発生しますし、当然人命に関わる事故になる可能性もあります。

ドローンを運用する場合は、事故の可能性を極力排除できるよう細心の注意を払って運用しなければいけませんが、国家資格が始まったこともあり、ドローンの普及に伴い事故の発生が増える可能性があります。その事故を起こしてしまうのはあなたかもしれません。ですが、その時に「事故の際は何をすればいいのか」を知っていれば、パニックにならず、落ち着いて行動することができる可能性がありますので、事故が起きてしまった場合の取るべき行動について紹介したいと思います。

 

無人航空機の事故等の報告及び負傷者救護義務

まず、対処法を紹介する前に事故等が発生た場合に関す法律があるのでそちらを紹介します。

無人航空機を飛行させる者(操縦者)の義務として「無人航空機の事故等の報告及び負傷者救護義務」が存在します。

この制度は、無人航空機に関する事故又は重大インシデントが発生した場合、当該無人航空機を飛行させる者が、ただちに飛行を中止し、負傷者を救護すると共に、当該事故又は重大インシデントが発生した日時及び場所などを国土交通大臣に報告しなければならない制度です。

因みに、事故等の報告・負傷者の救護・危険防止のための措置を行わなかった場合以下のような刑罰が科せられますのでしっかりと遵守しましょう。

・事故楼の報告をしない又は虚偽の報告を行った場合、航空法第157条の10第2項に従い、30万円以下の罰金

・負傷者の救護などの危険を防止するために必要な措置を講じない場合、航空法第157条の6に従い、2年以下の懲役又は百万円以下の罰金

 

令和5年8月8日時点での事故・重大インシデント等の発生件数は以下のようになっています。

出典:国土交通省

表を見る限りドローンによる事故・重大インシデント発生件数が増加していることがわかります。

ただし、航空法の改正があったため報告される方が増えただけかもしれませんが。

ちなみに、非該当事案とは重大インシデントに該当しないとして判断された報告事案になります。例として以下に記載します。

操縦ミス:単純な操作の誤り(飛行経路の設定ミス、目測誤り等)によって墜落した事案については、「無人航空機の制御が不能になった事態」には該当しません。

フェールセーフ機能の確認不足:自動帰還機能が作動し、期間中に樹木に衝突して墜落する事案が頻発しています。この場合、自動帰還機能は正常に動作しているものの、その想定される帰還経路及び帰還時の高度設定を飛行前に確認することで十分に事案を回避可能であったと思われる場合、「無人航空機の成語が不能となった事態」には該当しないと考えられます。

飛行前の機体点検不足:バッテリーやプロペラが確実に装着できていない、機体に搭載されている各種センサー等のキャリブレーションが行われていない、経年劣化したバッテリーを使用している、といった点検が不十分な状態で飛行を開始したことにより機体が制御不能となり、墜落する事案が頻発しています。このように、原因が飛行前点検が不十分であったことが明確である場合、「無人航空機の制御が不能となった事態」には該当しないと考えられます。連続して複数回飛行させる場合においても、毎回、確実な飛行前点検を行ってください。

ただし、上記の事案でも人の負傷や機体の発火、航空機との衝突または接触の恐れがあったとき等の場合は重大インシデントに該当しますのでご注意ください。

 

事故発生時の運航者の行動について

全ての事故を無くすことは難しいとは思いますが、

無人航空機を飛行させるもの(操縦者)が下記の場面に遭遇又は起こしてしまった場合、より下記の行動をする必要があります。

規制の場面

・無人航空機による人の死傷又は物損の損壊

・航空機との衝突または接触

・その他国土交通省令で定める無人航空機に関する事故

操縦者が行う行動

・直ちに当該無人航空機の飛行を中止こと(飛行している無人航空機を放置していると第二第三の事故につながる可能性があります。)

・負傷者を救護すること(救急への通報も含めて)とその他の危険を防止するために必要な措置を講じること

・当該日時及び場所その他国土交通省令で定める事項を国土交通大臣へ報告すること

また、無人航空機が墜落した場合、被害がさらに拡大することを防止するため下記もご確認ください。

・墜落後もプロペラが回転を続ける中、機体の電源ボタンを操作しようとして怪我をするケースが多発しています。しっかりとプロペラが完全停止していることを確認してから触れるようにしましょう。また、強制的にプロペラを停止させる操作方法を知っておきましょう。

・無人航空機に多く使用されているリチウムポリマー(LiPo)バッテリは、落下等で強い衝撃を受けると発火する危険性があります。衝撃が加わった直後は異常が無くとも、時間をおいて発火する恐れがあります。触れる前にバッテリが膨張していないか等、必ず状態を確認してください。

事故を起こしてしまっても可能な限り慌てずに、安全を確保し、事故現場の状況改善に努めましょう。

そして何より、一度起こしてしまった事故はもう二度とないように事前準備からあなた自身が行える安全対策をしっかりと講じて、他の方に迷惑がないように努めましょう。

一人一人が安全を心がけることが大事です。皆さんが快適にドローンライフを楽しむためにもご協力をお願いします。